08.02.02〜03 積雪期山岳レスキュー講習会  旧乳頭スキー場にて リンク→山行粗描 山の弟子の部屋

 日本山岳協会主催のレスキュー講習会が乳頭温泉鶴の湯を宿舎にして開かれた。若い新入会員3人とも参加するというので、私も参加することにした。参加費は一人15,000円、他に山岳共済加入が参加の条件であった。メールで連絡し、資料を送っていただいた。年会費が千円、4月から1年間の保険料が山岳登攀コースの一番安いもので3千円だが、月割りの設定もあり、2月3月の2ヶ月で500円、合計1,500円だった。

 由利本荘市役所で児玉さんと5:30に待ち合わせ、彼の4WDの車で出発した。なんとか、受付開始の8:00前に鶴の湯別館「山の宿」に着き、そこで開講式があった。鳥取県消防防災航空隊の平野さんが一番遠くからの参加で、関西の方も数人いた。

 日山協の田中会長挨拶の後、秋田県山岳連盟会長高橋さんの挨拶の後で、鶴の湯のご主人(湯主)佐藤和志さんが挨拶された。2年前の雪崩事故のお話をされたのは驚きだった。昼にはみんなにキリタンポ鍋を振る舞う歓待ぶりに一同、感激した。
 渡辺輝男講師により、ビーコンはもはや「持参しないという選択肢も登山スタイル」としてはあるかというほど、持つのは当たり前と教えられた。バッテリーの持続時間を考えると、単独の冬山でも、持つ意義(遺体捜索向け)はありそうな気がした。ただ、遠くに届く機種でも90m程度だが。

 座学の後で、乳頭スキー場ロッジに集結し、3班に分かれて実技に移った。児玉さんと私は基礎コースの2班となり、最初に弱層テストのやり方を聞いた。コの字型に雪を掘り、断面に素手で指を差して雪質の違う箇所に横線を引く作業だった。
 次に、3人がその上に乗り、ジャンプしてどこから崩れるのかを確認するということを行なった。シャベルで円筒形に取り残した雪をポンポン叩いて弱層からぐずれるのを確認するという方法も教わった。また、ハンドテストという70cm程度の深さに雪を取り残し、手前に引いてみるという作業を行なった。きれいに輪切りされた円柱が取り出せるほど、くっきりとした弱層を確認できた。その後、埋没体験やビーコンによる捜索訓練、プルーブ(ゾンデ棒)捜索、等を行なった。残念ながら一列に並んで丁寧に行なったはずの捜索でも、埋めたザックとスノーシューを見落としてしまった。

夜は鶴の湯本陣で宴会となったが、湯主の佐藤さんも終始我々に付き合ってくれたことが驚きだった。
私は持参した矢島町天寿酒造の「鳥海山」の1升瓶を提供した。名前のインパクトはあっただろう。上座に拉致された「鳥海山」は戻っては来なかった。別の誰かが提供した飛良泉(ひらいずみ)の山廃純米酒も同じ運命だった。

大阪の石田講師 素手で、雪面を突っつき、雪質の違いを知る 解説する石田講師、雪面には指の跡
若者3人が並んでジャンプ。崩れ方を見るテスト 埋没体験に向う児玉さん(ヘルメット姿) うつぶせの児玉さんの上にシートと雪をかぶせる
埋まった児玉さんをプローブで確認し、掘出す ビーコンによる捜索訓練 夕食交流会 湯主 佐藤さん挨拶

2日目は搬送訓練からスタートした。負傷者をツェルトでくるみ、運ぶ作業だが、シュリンゲが20本くらい必要だ。流動分散という前後のロープの取り付け方がイマイチ分からなかった。インラインエイトノットというロープの中間に8の字結びを作る方法はすぐに理解できた。何度も繰り返さないと忘れそうだが。

ツェルトによる梱包完了(ロッジ内) 流動分散による支点の取り方
再度、雪崩に埋まった人を捜索する訓練 搬送中 立派な看板だ

13時に閉講式が終わり、まだ入ったことのない孫六温泉に向う。車からおりて、600mほど歩く。混浴の風呂は400円。男だけがいた。熱い湯だった。風呂桶で、周りの雪をかいて入れた。外気は寒く、半身浴でも落着かない。 (今野記す)

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