鳥海山長坂道笙ヶ岳(1500m付近で撤退)会山行 10.12.12(日)〜報告:広造

【メンバー】児玉 敏 森川 広造

ここ数年、12月は初冬初冬訓練のため鳥海山長坂道から笙ケ岳に行く事にしている。
以前は神社コースから稲倉岳に行っていたが、こちらは夏道がなく中途半端に積もった雪のため上部潅木帯の突破に苦労していた。
それに比べ長坂道は夏道があり、もともと夏も麓から登るコースなので夏冬にあんまり関係なく登れる?
標高、標高差的には長坂の方が若干多いが体感的には稲倉よりむしろ楽?と思っていた。
前日、敏さんから天気がよくないがどうするかという連絡が入ったがガラ場で撤退するなら森林限界までなので、ダメもとでともかく行ってみようということで7時に由利本荘市役所前集合。

積雪は少なく、標高380m付近の登山口まで車で入れた(厳冬期は標高200m付近の集落より約1時間の林道歩きになります)。8時40分ころ登山開始。
1ピッチ目:堅餅岩(約45分)、2ピッチ目:ガラ場(約45分)。
09:16堅餅岩 09:50ガラ場 09:50

例年だとこの辺で風が強くなり斜面もガリガリしてくるのアイゼンを装着するのだが、当日はお天気も回復傾向で時おり晴れ間も覗くようになってきた。
笙ケ岳山頂付近も見え隠れしたきた。風は思ったほど強くなく雪も柔らかかった。とういことでもう1ピッチ、標高1200m付近まで45分そのまま行く。
ここで時間は11時15分ころ、あと1ピッチ、45分から50分頑張れば山頂到着、今日の勝負あったなと甘く見ていた。
10:18 10:19
10:27 10:28

標高1500m付近に到着したところでやっぱり斜面がクラストして来て風も再び強くなってきた。檜ノ沢側は急斜面で落ち込んでいて、ちょっと怖くなってきたのでアイゼンを装着することにした。他のメンバーはさっさとアイゼンを装着するなか、肝心の当方が前日購入したセミオートマチックアイゼンの装着に手間取り(家で設定しておいたのだがタイトに設定しすぎて本番であわず)、もたもたしている内に低体温状態となり、全身が硬直して動けなくなってしまった。

全身の震えが止まらず、いつもならちょっとストレッチングすれば治る足のつりが、身体が冷え切ってしまって回復せず、アイゼンを付ける操作も手かかじかんで出来ず。
最初は風のせいかと思っていたが平衡感覚もおかしくなっていたようで、なんでもない所でふらつくようになってしまった。自分には無縁だと思っていたあのトムラウシの低体温症軽度の症状があらわれていた。敏さんからドクターストップの号令が出され、敏さんに肩を貸してもらい、児玉さん、森川さんに風避けになってもらってやっとのことで風のないところへ移動、身体が動くようになった。
10:47 10:52 10:56

ということで、ナンチャッテリーダーの体力のなさ、判断ミス(少なくとも標高1200m付近でアイゼン装着、防風・防寒操作をしておくべきだった)、道具のメンテナンスの怠慢のため、後少しのところで登頂のチャンスを逃し、メンバーには大変迷惑・苦労をおかけしました。

また低体温症の症状はだれにでも突然やってくることを認識しました。今後の教訓と致します。
(10.12.28アップ)

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