カムイエクウチカウシ山 11.08.01〜02  山行粗描へ 

【メンバー】今野 児玉
【コースタイム】8月1日05:22ゲート発 06:45七の沢出合堰堤過ぎから沢へ 08:20八の沢出合 10:15三股 13:05/13:45八の沢カール 14:07稜線 15:24カムエク山頂 16:43テント着 

7月31日(日)06:10本荘発、横手から高速に上がり、東北道で八戸へ。13:00発の津軽海峡フェリーで22:00苫小牧着。占冠の高速を目指す。
8月1日(月)01:30中札内道の駅で仮眠。04:30過ぎ発、日高山脈山岳センターの掲示板でヒグマ情報を見てからゲートに向かう。幌尻覆道を出たところがゲートだった。
ゲートの位置が昭文社の地図より、3kmほど手前になったようだ。その分、遠くなった。車が3台とバイクが1台のみ。長い林道歩きからスタートする。
児玉さんがテントを背負ってくれる(感謝)が、なぜか二人ともほぼ15kgのザックだ。
日高山脈の百名山は幌尻岳だ。カムイエクウチカウシ山(以後は「カムエク」と呼ぶ)は奥深く、ヒグマ遭難の事例もあり、登山者は少ない。ルートファインデングの難しさもあることを覚悟していた。沢の遡行図がネット上にないことが気になっていたが、現地で納得した。三股から上の連瀑帯は脇に登山道があった。

駐車場の右にゲート(2枚を張り合わせた画像) 振り返って
七の沢から徒渉が始まる キツリフネがあった ツル性の花
大きな葉、オクヤマコウモリ? 八の沢出合付近のエスパーステント2張 山頂方面、「へ」の字雪渓(児玉さん撮影)
オオバミゾホオズキ 花が大きなヒダカオトギリ 白いトカチフウロがいっぱい(児玉さん撮影)
三股が近づく。右の雪渓下で休憩 真ん中を登る
バイケイソウは1.5mほど バイケイソウのアップ 三股から急登。ルートには赤い標識
中が赤いが、ウコンウツギ? ミヤマダイコンソウ?雄蕊がにぎやかだ エゾヒメクワガタ

標高999mの三股までは通常の沢歩きで、それ以後の連瀑帯は滝の脇に並行して登山道があった。ルートは赤布やテープがしっかりあり、分かりやすい。
八の沢カール手前で沢が伏流していて、すぐに沢は涸れたようになる。2Lの容器を取り出し、水を汲む。カールの直前ですれ違う男女に聞くと、日帰りの山口ナンバーの方だった。カールに着くと6人の男女パーティがいたが、八の沢出合のテント組らしく、間もなく下山して、カールは貸し切りになった。慰霊のプレートが設置されている。
事故当時、私は大学1年生で、19歳だったから、ヒグマの犠牲者と同い年だ。
以来、八の沢カールは怖いという印象が強く残っているが、ここしばらくはヒグマのニュースがないから、と心の中で合理化した。

慰霊のプレートが埋め込まれた八の沢カールの岩 (合掌) 青山に 眠れる御霊 安かれと 挽歌も悲し 八の沢 (福岡大ワンゲル部)
八の沢カール ウコンウツギ(こちらは中が赤くない)
カムエクの東、登って左に見えるピラミッド峰 1853m カムエクはまだ先
稜線に落とし物あり。這松を持ち上げると 下にもドッサリ。でかいオヤジだ (>_<) リンネソウ05.08.09のリンネソウ(ページの左下)へ
稜線からカールを見下ろす 15:24 カムエク山頂(児玉さんのカメラで)
「仁賀保B」(顧問をしていた頃、大会で部員にテントを貸した名残) 八の沢カールの「へ」の字雪渓

カールから稜線は見えず、明日の朝に期待して、19時過ぎに就寝。 (11.08.09管理人今野記す)

【コースタイム】8月2日 03:50小鳥の鳴き声で起床 05:51八の沢カール出発 07:28三股 09:10八の沢出合 10:34七の沢出合・堰堤 12:04駐車場

小鳥に起こされた。テントの外を見ると、への字雪渓の上の稜線まで見える。薄暗いのが次第に赤みを帯びてきてそれが終わるまでゆったりとした朝を楽しんだ。
ヒグマが出ればパニックになっただろう。雨なら泊まる意味はない。ガスでも意味はない。朝、晴れてカールの全景が見渡せることを願っていたが、幸運にもそれが実現した。
しばらく周囲を見ていると、稜線の左手にあるピラミッド峰に標識があることに気づいた。驚くべきことに、それが動いた。標識ではなく人だった。稜線のテン場に泊まった人がいたのだろう。児玉さんは前日にその気配を感じていたというが、私は全く気づかなかった。

明るくなってきた 児玉さんもテントから顔を出し、ザック整理
日の出に気づくのが遅れた すぐに白っぽくなった
モルゲンロートで色が変わる 出発時には昼の色に
伏流水が3ヶ所から流れていた(2枚の画像を張り合わせた)

伏流水となっている沢の源頭で水を汲んで、三股まで慎重に下る。沢登りの高巻後半の下りに比べれば、登山道のようになっている分ラクだと感じた。

ナガバツガザクラ 左の苔を撮るつもりだったが、水の形がいい 三股を振り返る
ミソガワソウ? 同アップ 岩に走る模様がきれいだ
八の沢出合のテント イワアカバナ? ノコギリソウ(だろう)
野原撫子(ヨーロッパ原産の帰化植物) イワアカバナ エゾノミツモトソウ(らしい)

川原と林道の長い道のりだが、次々に現れる見知らぬ花が疲れを忘れさせてくれた。
そのため、札幌駅前の三省堂で買った「北海道山の花図鑑 夕張山地・日高山脈(梅沢俊 著 北海道新聞社)」をこのアップのために何度も読み返すことになった。

2日目(8/2)の画像を追加 (11.08.10) 最後の花をエゾノミツモトソウと判断した。(11.08.12)

山行粗描へ

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